
チャクラのオーガズム
最近は講座を開くようになり、これまでに取り組んできた技法のことや体験を還元し始めましたが、いまも一人の探求者であるし、道が続く限りこれからもきっと探求者であり続けるのだろうと思います。
そして、いま探求しているテーマは、チャクラのオーガズムと一体化のオーガズムについて。これらは同じ種類のものなか、それとも異なるものなのかということを探求しています。
それこそ文献を探していけば、どこかの行者が書いてくれた書物があるかもしれませんが、自分の身をもって理解に至らなければ、それはあくまで知識でしかありません。
チャクラのオーガズムについては、歌っているときでも起こることがあり、内側のエネルギーが会陰から背骨を通って上昇して脳天へと抜けていく感覚です。このチャクラによるオーガズムは、ハミングやトーニングといった技法を使うキャンドル瞑想会でもシェアしています。
セクシャリティの分野においては、タントラやタオの房中術などにチャクラを通すオーガズムについての記載をみかけます。男性の場合で言えば、主に第一チャクラから射精が起ころうとするエネルギーを利用する。射精でなくても、性的なエネルギーが沸いたらそのエネルギーをいつでも活用することができます。
射精によって新しい命を誕生させるほどの膨大なエネルギーを外側に向かって放出することになります。タントリカやタオイストはこのエネルギーを外側に放出せず内側に留めるだけでなく、このエネルギーを昇華させていきます。
射精が起こる手前の段階で会陰の筋肉を引き締めて、物理的に精液が放出される通路を塞ぐとともに、口を閉じて鼻から息を吸い込み、精巣から仙骨のある体の後方にエネルギーを運び、背骨を通して脳天へとエネルギーを引き上げていきます。
タントラであれば、このエネルギーを脳天からさらに上方へと通して一種のオーガズム状態へと至ります。タオの房中術であれば、脳天まで上昇したエネルギーをまた下降させていく。いずれにしても、これらは射精せずにチャクラや経絡などにエネルギーを通すことによる一種のオーガズムなのだと理解しています。
これは射精よりも強いオーガズムなので、この種のオーガズムを体験していくことで、射精はあってもなくても、どちらでも良いものになっていくことでしょう。このような体験を続けていくことで、射精は目的やゴールではなくなるようになります。
一体化のオーガズム
一方で一体化によるオーガズムは起こる時には自然と起こります。セックスしている相手と自分の身体の境界線が溶け去ってしまい、これは自分の身体なのか相手の身体なのかわからなくなってしまったり、身体そのものが消えてしまい意識だけが残っていることになったりする。このつながっている感覚、一つであるという感覚そのものがオーガズミックな体験になります。
これはセクシャリティに限らず、山に入っているときに起こることがあります。私の場合は、セクシャリティでの一体化が起こるよりも前に山と一体化する体験が先にありました。
山での詳しい行法は、リンクナチュラル主催の山の瞑想会でお伝えしていますのでここでは割愛しますが、肚を中心にした身体の使い方と呼吸への意識を持ちながら山を歩きます。
こうして呼吸とともに歩くことで、ある種のヴィパッサナー瞑想の状態で山を登ることになります。この状態で歩みを続けていると、どこかのタイミングで山と呼吸が合い山と一体化することがあります。
目の前の樹木や足元に生い茂る熊笹との境界線がなくなり、山そのものと一つになっているオーガズムの状態。これは、凍てつく川での水行でも同様の体験をしたことがあります。
探求は続く
異性や山、川などと一体化することは、エネルギーが上昇することによるチャクラによるオーガズムなのか、そのとも一体化のオーガズムは別の次元の現象なのか。この違いが腑に落ちそうで落ちないもどかしいテーマになっています。いまはこれらのオーガズムをテーマに自らの身をもっての探求を続けています。
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